読書感想「奨学金借りる?借りない?見極めガイド」久米忠史

合同出版から2018年に出版。

進学等で奨学金を借りたい場合どうすれば良いのか?奨学金の種類、申し込むタイミング、いくらから借りることが出来るのか?等の疑問がQ&Aとして書かれていて、知りたい項目が探しやすく書かれている本。

もしも我が子が進学する場合「奨学金」を借りる選択肢を考えているならインターネットの情報よりこの本を手元に置いて読んだ方が良いと思ったりする。

ざっと読んで、個人的に知っておいて良かったのが、奨学金の申し込みの後、借りないことになっても「予約採用」を高校在学中に申し込んだ方が安心のようだ(進学しなかったら自動的に辞退となるから)。

各家庭によって、どこの学校に進学するのか?自宅から通うのか?地方から出て学費と生活費が必要なのか?といった事情により金額に差が出るのでどのくらいの奨学金を借りるべきかという目安も違う。

成績が良ければ返さなくてもよい「給付型」と返済が必要な「貸与型」といったものがあるが、「貸与型」は利息が付くものつかないものがあったり知識として知っておいた方が良いと感じた。

「貸与型」でも利息が付いたとしても3.0%以上にならないということも分かった。

返済が3ヶ月滞ると個人信用情報機関に個人情報や滞納履歴が登録され、いわゆる「ブラックリスト」に登録されてしまうことや、ネット情報か何かで「奨学金は踏み倒せる」といったウソの情報を鵜呑みにしてはならないことも書かれている。

返済者が学生本人でも保護者が返済してもらえるという期待もあてにならない様子で、滞納した場合保護者が返済主の場合の方が延滞率が高い等、親の経済事情も厳しい。

最長20年の返済期間というが、結婚する場合、相手の親に奨学金の返済をしているということで結婚を反対される場合がある事例を見ると辛いものがある。

何故「奨学金」を借りてまで進学したいのか?

奨学生と保護者自身が「奨学金」に対して無知であることも多い。

大学卒でも正社員率50%を下回る状況の今、「大学に行って何を学ぶのか」という意識が学生本人必要であり、「大卒だから就職先は豊富だ」と大卒だからと甘く構えていられない状況なのかと感じた・・・。

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