読書感想「家族という病・2」下重暁子

幻冬舎から2016年に出版。

この「家族という病」という、家族に対する著者の考えが書かれていた本が話題になったのは2015年と割と最近かと思いきや、第二弾としてのこの著書が出版されていた。

初めに書かれた「家族という病」はテレビやメディア等で話題になっていたことは覚えているのだが、読んでいなかった。

第二弾を初めて読んだ印象は著者の考えと時代はかみ合っていなかったのだろうなぁと思った。

一人一人の考え方がそれぞれ違うので著者が「家族」が「病」という考えを持つのもそれは仕方がない気もする。

個人的な思い出話と家族という考え方や感じ方を一冊に詰め込んだという印象。

著者と同様に家族に困っている人に役に立つ対処方や指南はこれといってなかったと個人的に思うので、固い内容ではないのでまるでエッセイだと思う。

個人的には後半の父の話で疑問が湧いてきた・・・。

著者の亡くなった父が絵を描くのが好きだったようだが、「父が生きているうちに海外に連れて行って実物の絵画を見せてあげたかった」や「かわいそうな人生」といった父の生き方を一方的に思う文面があったが、「かわいそうな人生」と決めつける文面は個人的に嫌悪感しか感じなかった部分・・・。

家族の生き様を、家族だから何もかもを知ったように決めつけたり、「何もしてあげられなかった」という後悔もそれは著者自身が思ったり感じる所ではないと思うので、いくら家族であろうとも勝手な想像で家族のことを「かわいそうだ」とか「生きているうちにこれをしたかったに違いない」と思うことは本人に失礼なことなのだと自分は思うのだが・・・・。

この著者のように「家族を病」と思う人もいるだろうけど、「病だ」と思えば思う程それは逆にその人が「家族にこだわっている」ようなものではないのか?とも個人的に感じる・・・。

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