読書感想「華宵のおしゃれ教室」 弥生美術館・松本品子

河出書房新社から2007年に出版された本。

大正時代あたりの若い女性達の当時の流行を知ることができる興味深い一冊。

この本は図書館で借りたのですが、手に取ったら高畠華宵の挿絵の表紙に惹かれて借りてきてしまった。

昭和初期の絵が何故か新鮮に思える。

この本の内容は「少女倶楽部」「婦女界」などの当時の雑誌に載っていた周りに好かれる為やたしなみの心がけが書いていたり、愛用スキンケアや悩み相談が一部分載っている。

悩み相談も恋愛や嫁姑の悩み相談の一例が載っていて、時代が変わっても女性の悩みはいつに時代でも変わらないもののようだ・・・。

当時の流行で「モダンガール」という短髪とファッションがあったが、心は純真なのに見た目で軽い女性に見られたり、男性に遊びの対象にされてしまい嫌な思いをした女性がいたり、女性教師がモダンガールの髪型をしただけで子供に悪影響だと親からクビにさせられた背景もあったという話が印象的。

明治・大正時代の女学生の間で「てよだわ言葉」があり、その使い方の一例が興味深かった。

「みんなに好かれる少女」という箇条書きが当時だけではなく現代人にも言えることで、これは自己中心的な人に読ませたいものだと感じる・・・。

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