読書感想「明治維新とは何だったのか」半藤一利・出口治明

祥伝社から2018年に出版された本。

本書は明治維新について二人の著者(半藤氏と出口氏)が対話形式で語っているので明治維新についての歴史を知るには分かりやすいと思う。

徳川政権である江戸幕府から明治時代に変わるきっかけや動乱などが詳しく分かって興味深かった。

勝海舟のエピソードが多めなのはこの本の著者の半藤氏が勝海舟が大好きであるからなので、勝海舟が好きな人は心躍るだろう。

木戸孝允についても語っていたので最近木戸に興味があった自分にとっては読んでよかった。

大日本帝国は薩長が作って薩長が滅ぼした(P210~)の話の日露戦争はやっとこさ勝ったのに後世に伝えられたのは「見事に勝った」と神話的な美談・武談で都合の悪いことは国民に伝えなかったから昭和の軍人は事実を教わらず、根拠なき精神論や根性論に堕したという話が大事な部分であると感じた。

日露戦争で勝利すると我だけで国はやっていける、欧米にゴマをする必要はないと「開国」を捨てる結果、石油がアメリカに止められるということで、あの第二次世界大戦になってしまうという始末なのだろう・・・。

本書の中で、明治維新の功労者は誰か(P228~)ということで阿部正弘、勝海舟、大久保利通をあげていた。

「開国・富国・強兵」を考えていた阿部正弘については本書でかなり取り上げられていたので自分の中では歴史の知識が乏しいのであるが、本書の所々に阿部正弘が話題に出るので興味を持った。

色々と感想はあるが、自分のにわかな歴史知識でまとめる自信もないのでこれでやめておく。

歴史の知識が自分にはなかったことが改めて分かったのであるが、人物の肖像画写真と詳細があるので分かりやすかったり、本の最後に二人の著者が勧める明治維新関連の本が色々紹介されているので参考になった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA